「トワイライトと学童の一元化」(10)…運動の内部崩壊を危惧する

 けっこう「組織」というのに嫌気がさしているのに、結局は、名古屋の学童とトワの一元化の問題が子どもたちにふりかかっているため、「なごやっ子の放課後を考える会」の設立総会に行ってしまった。……という、エントリーを挙げようかどうか悩んでいる。と、いうのも、この総会の参加者がいかにも少なかった。しかも多くは、ここまで「会の設立」を準備をしてきただろう他顔見知り同士の方ばかりで、ひょこっと現れたワタシという見かけない奴は目立って仕方ない。つまり、そこに参加していた人が、このブログを読んでいたならば、dr.stoneflyとか毒多かわげらというHNで、私感を綴っている個人を簡単にしかも確実に特定されるからである。総会参加者によって特定され、どこかに晒されたら、一旦このブログを廃棄するかもしれない。でも、まあ、言いたい事もあるのでちょっと書く事にする。

 ワタシ自身、この「なごやっ子の放課後を考える会」なる会をこのブログの「学童とトワの一元化問題」をテーマにしたエントリーのコメント欄にて知った。その情報は「名古屋市学童保育連絡協議会」(以下市連協)という、名古屋の学童保育所をとりまとめる会のホームページにあった。
 ここがポイントである。
 つまりワタシは、今この時期に設立される「なごやっ子の放課後を考える会」というのは、市連協のなかの「一元化問題」運動をリードするため特化された組織だという先入観に支配されて参加したのだ。(参加するといっても、ほんとは末席で様子を伺うという目的で参加したのだが、参加者の数が……(爆)。)

 まず「規約」の説明があって「?」が二つ三つ脳内を踊ることになるのだが、まだ己の先入観の存在をきづかない。で、規約の説明のあと、自己紹介と一言どうぞ、と言われた。つまりそれほど参加者が少ない会議だった。

 規約の説明では、「名古屋の全ての子どもが豊かな放課後を考え、『大人』ができることを考える」ということだった。つまり、以前ワタシがコメント欄でかいたように「学童」「トワ」に関係なく全ての子どもが「豊かに生活できる」という「本質」を考えていこうという壮大な夢を実現していこうという会だったのだ。おお素晴らしい、素晴らしいのだけど、「一元化阻止闘争委員会」のような先入観をもったワタシには????だった。
 一通り「目的」やら「具体的行動」の説明が終わり「自己紹介」にはいる。
 「本名」をのべ疑問をいうことになるのだが、ワタシの発言は、そこまで準備を進めてきた人々には如何にも「トンチンカン」な疑問だったようだ。
 「一元化阻止闘争委員会」という先入観の前提で、(名古屋市との闘いにおいて)「市連協との関係は?」「別組織ということは運動の方針が二系統になるのではないか?」「この会は(闘争において)具体的にどういう方針、方向で進めるのか?」……などと聞いてみても、どうも質問の意味を汲み取ってもらえない。
 で、自己紹介がすすむ。ある人は、
 「この会が、トワか学童かという二項対立(一元化か一元化阻止という二項対立)ならば、私はここにいない。名古屋市の「案」も「一元化」という言葉はでてきていいない。障がい児もふくめ子ども全体のことを考えすすめたいと思っているから今日は参加した」と言い。
 ある人は、
 「学童もトワもいってない子どもたちが、行き場がなくショッピングモールでたむろし時間を潰している。見るに耐えない。なんとかしたい」と言う。
 さらに、司会者によるワタシの質問への答えは、
 「学童、トワ、障がい者の関係者ということではなく、子ども全体のことを考え1000人、2000人規模の会にしたい」だった。そこに至ってもワタシは己の先入観に気づく事なく再質問をしたのだが、どうも噛み合なかった。
 黙って、参加者の討論を聞く事になるのだが、徐々に疑問が溶けていく。つまり己の「先入観」そのものに気づいていった。……この会は「一元化阻止闘争委員会」ではないんだ。あくまでも「子ども全体を考えた大きな構想の会」なんだ。
 ついでに言っておくと、確認はしなかったのだが、「市連協」が「名古屋の一元化」について方針をたて市下学童をリードし組織していく、というのもワタシの「先入観」だったのかもしれない、と思った。つまりワタシの二重三重の勘違いをしていることを自覚することになる。

 ワタシは「全ての子どもに豊かな放課後を」という目標は諸手を挙げて賛成する。もともとワタシは、この目前の一元化問題に関してもそうした立場でものを言ったし「本質的」なことだと思う。そしてその「本質」は「一元化阻止」というのも、そこと矛盾しないかもしれない。ただ、表面的にみれば名古屋市の「案」とも矛盾はないとも言える。
 ワタシが思うのは、当座の具体的な目標として何が何でも「一元化阻止」という運動とは微妙なギャップが生じるだろう、ということ。つまり「一元化阻止」のために、「名古屋市教育スポーツ振興事業団」の正体を暴いたり、金の流れを暴いたり、名古屋市の黒い腹を暴いたり、という「本質」とは関係ない部分での追及とは相容れないだろうし、ワタシがパブコメで「全ての子どもに豊かな放課後を」と書こうとして「名古屋市にいいように利用されるかもしれない」という指摘をうけた「運動としての戦略的」な部分についても、どうなんだろう?と考えてしまう。
 そして一番の問題は、ワタシのように、「なごやっ子の放課後を考える会」が市連協の下部組織として特化された「学童の一元化阻止闘争委員会」だと勘違いしている学童関係の人がけっこういるのではないか、という疑問。
 もし、この勘違い(先入観)をしている人が多く、それが「一元化阻止」にやっきになっている人であれば、そこに亀裂が入るかもしれない。言葉をかえると「なごやっ子の放課後を考える会」が、「一元化阻止」運動を分断させる鬼っ子になるかもしれない、と危惧するがどうだろう。
 繰り返すが、「なごやっ子の放課後を考える会」は学童という立場ではなく、「大人」として全ての子どもを見ていこうとしているのである。たいして学童の「一元化阻止運動」は、(取り敢えず目の前の具体的目標として)学童の親、指導員が「学童の子ども」を見ていこうとしているのである。
 「なごやっ子の放課後を考える会」の総会案内は、「市連協」という学童の親が注目するHPで紹介され、現実に学童の親が中心になって進めている。さらにワタシが総会で質問で言おうとした事が通じなかったことから、「なごやっ子の放課後を考える会」が、学童の「一元化阻止運動」と勘違いしている人がいるだろうことを想定していなかったということである。

 ……「先入観」と「勘違い」と「認識不足」による波乱がおきないことを祈るばかりである。
 ……そして、このブログによって「先入観」と「勘違い」をされている人は留意されたい。


 ちなみに、ワタシは学童の「一元化阻止運動」とは別に、この会の趣旨には賛成なので「会員」には、なりましたが……。



〈追記〉

 総会で出された興味深い「情報」をメモしておきます。ただし正確には「確認」の必要があるものとする。

○指導員に対する名古屋市の説明会が開かれたようである。
 なんでも、そこで名古屋市の担当部局は、「(モデル事業について)学童もトワもやらない。どちらでもない新しいものをつくる」と言ったようだ。
 
○総会参加の共産党名古屋市議によると、名古屋の一元化の進行について厚労省に問うたところ、すすめている内容がよろしくない、と専門官が言ったとのこと。また厚労省からは(補助金を)差し上げられない、とも、言ったという。同市議にちゃんと聞き直して厚労省の真意を把握すればよかったのだが、ニュアンスとして、厚労省は、あまりよろしくない、と思っているらしい。このことも合わせ、共産党は市議会で「一元化」を追及するとのこと。

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この記事へのコメント

名古屋っ子の親
2008年06月08日 16:45
>「なごやっ子の放課後を考える会」が市
> 連協の下部組織として特化された「学
> 童の一元化阻止闘争委員会」だと勘違
> いしている学童関係の人がけっこうい
> るのではないか、という疑問。

dr.stonefly氏の見方に賛成します。
ただ、あの出席者の人数ではとても「亀裂」や「分断」を生むほどのパワーは生み出しえないのではと淋しく?!思います(^^)。
すぺーすのいど
2008年06月08日 22:40
私もだいぶ勘違いていました。(^^♪
やはりとにかく自分が信じる道を淡々と行くしかないのですよね・・・弱い心と共に
揺れながら・・・
dr.stonefly
2008年06月09日 09:36
名古屋っ子の親さま、出席されていたのですよね。お疲れさまでした。ワタシの正体は何分ご内密に(笑)

>「亀裂」や「分断」を生むほどのパワーは生み出しえないのではと淋しく…

うーん、微妙ですね。「亀裂」や「分断」を乗り越えて、解り合うと1+1以上のパワーが望めるかもしれませんが、「亀裂」や「分断」というのは非常に消耗しますからね、今回のような、取り敢えずの短期目標がある場合は微妙かな。
それと人数に関わらずやはり誤解を生む可能性が多いにあると思います。
この「考える会」は「市連協」幹部の人が多く関わっていますよね。その幹部の人たちは、どういう立場でモノを言うのでしょうか? 
ワタシは「全ての子どもをトータル的に考える政策提言」と「ローカルな一元化反対」とは、特に短期的には、やはり食い違っていくような気がしていて、市連協幹部がどういう立ち位置で発言できるのかが、不思議です。
dr.stonefly
2008年06月09日 09:37
さらに「全ての児童をトータル的に考える政策提言」は、名古屋市の二枚舌にいいように利用される可能性も、やはりもっている。
「本質的」に考えていこう、というのは認めるところですが……、長い運動になりそうですね。
dr.stonefly
2008年06月09日 09:40
すぺ-すのいど会長、ねっ。勘違いしますよね。

>淡々と行くしかないのですよね・・・弱い心と共に揺れながら・・・

そうそう、淡々と、揺れて、信じて、熱く、笑って、泣いて、絶望して、這い上がって、自分に正直にいきましょうぞ(笑)。
すぺーすのいど
2008年06月09日 20:39
指導員の組合では、前回の説明会の時から市側に再度説明会を開くように要求してきたそうですが、なかなか実現せず去る5日にやっと団体公聴会という形で実現したそうです。
しかし説明の内容は前回と何も変わらず、まともな回答はしなかったそうです。
但し「パブコメの結果を受けて、考え方(案)そのものを撤回することはあるのか?」との問いに、市側から「パブコメの結果がどうあれ、来年度には新事業はスタートさせる。」との発言があり、当然、組合側の怒りが爆発したようです。

上記の発言をしたのは、あのサワダさんだそうです。元教員だって自己紹介してましたよ。(@_@;)
さむいですね~。今まで誰にどんなこと教えてきたんでしょうかねぇ?
名古屋っ子の親
2008年06月09日 20:43
私は必ずしも「学童保育所万歳!」という意見ではありません。私の立ち位置からは学童保育に対してだって言いことはありますし、更に運営の内容が自主性に任されている(悪く言えば放任状態)の学童保育所の中には「いい加減にしろ!」と言いたくなるようなところもあります。
「なごやっ子の放課後の会」が学童保育VS.トワイライトだけの場になったとき、私のような者は出て行けなくなるのです。
私があの会に関わり続けているのは、学童保育を辞めても公園で勝手に遊び続けられる子ども達でも、トワイライトに指導員そっちのけで出入りする子どもでもなく、放課後の居場所の確保に支援の必要な様々な不利を抱えた子ども達が同じ「なごやっ子」として相応しい対応を受けられるよう主張していくためです。
でもその為にも「学童保育vs.トワイライトの場」という誤解を解いていかなければならないのですね。
すぺーすのいど
2008年06月09日 22:23
現在のトワイライトスクールにしても、今回の放課後プランしても、本来主役でなくてはならない「子ども」が主役ではない、つまり「子ども」の立場に立ち、「子ども」達を守り寄り添う気持ちがまったく無いのは、これまでの市側の言動などから明白だと思います。

本来ステージの違うトワイライトと学童保育は競合しないはずです。
今回の騒動は、名古屋市がトワイライトをワザワザ学童のステージまで持ってきてジャマをする、というケンカを買わされているだけだと思います。市側が用意した構図「学童保育vsトワイライト」でパワーを使うのはもったいない気がします。

本当の敵はトワイライトそのものではありません。
裏で子どもを出汁に利権を争っている守銭奴たちだと思います。
だからプラン反対パブコメをみんなでたくさん出しましょう!
すぺーすのいど
2008年06月09日 22:35
また聞きのまた聞きの話ですが、最近おこなわれた校長会で、このプランや一体化について、多くの校長たちが反対意見や疑問を持っているとのことです。
この話から想像するに、このプランの利権は極狭い範囲なんでしょうね。
例えば市長の身内の限定とかね・・・
dr.stonefly
2008年06月10日 08:02
 このブログでの二項対立は「学童vsトワ」ではなく「一元化vs一元化阻止」だと思うのですが、確かに、説明会などの空気は「学童vsトワ」と感じなくもない。どの子も子どもに違いはないのにね。
 「なごやっ子の放課後の会」は、さらに幅広い視点にたっていますね。学童、トワに関わる子どもだけでなく、さらには学童、トワからはじかれた子どもだけでなく、他にも子どもはいるんだよ、ということと理解します。
dr.stonefly
2008年06月10日 08:02
 今、名古屋で浮上しているのが、学童-トワだけでなく、ましてや一元化という問題ではなく、「全ての子ども」に関する施策であることではないか、というのもその通りでしょう。そこに乗っ取った議論をしよう、というわけですね。
 正論であり、本質であると思います。
 これはしかるべき場所でちゃんと話し合って多くのコンセンサスをとらなければならない。それがこの前の総会であり、これから呼びかけようとしていることだと思うのですが、まず議論のスタートラインに立つことが難しそうです。ここからの半年で二項対立と考える学童関係者の多くにそこの理解を得られて、実際に行動することができるのだろうか? 「学童だけでなく全ての子どもたちを…」という同会を「学童を守るという前提にある」と思われている「市連協」が中心に発足させたということで、スタート以前に反発を買う可能性が大きいでしょう。まさにスタート以前の「誤解を解く」というのが困難極まる作業になりそうです。
dr.stonefly
2008年06月10日 08:03
 さらに一番の問題が、名古屋市が学童潰しではなく、本当に「すべての子どもたちのことを考えた「案」」を出しているのだろうか?という事でしょう。この名古屋市に正論、本質を説いても、表面的な一致を利用され最後には裏切られる、というか最初から噛み合ない可能性のほうが大のような気がします。

 このタイミングで立ち上げたことで「混乱」させないことを祈るばかりです。
とういち
2008年06月11日 02:09
こんばんは。お疲れ様です

すぺ-すのいど会長
>自分が信じる道を淡々と行くしかないのですよね・・・弱い心と共に揺れながら・・・
響くなぁ、ほんと心に響くお言葉
現実問題として、月2万なにがしの保育料に苦労されている親がいるのも事実です。一元化反対は、自分のことだけを考えたエゴではないかと自問自答する毎日です。

でもやっぱり、名古屋市の案が児童福祉法の趣旨に反していることは明白です。
子どもの目線を忘れずやっていきたいです。
今週末が締切ですね。頑張って説明しましたが、うちの学童では残念ながら100行くかどうか・・・あと少し頑張ろう。強い心で
とういち
2008年06月11日 02:25
dr.stonefly様
>名古屋の一元化の進行について厚労省に問うたところ、すすめている内容がよろしくない、と専門官が言ったとのこと。また厚労省からは(補助金を)差し上げられない、とも、言ったという。

厚労省は、テリトリーが減って文科省に侵食されてしまうので一元化は反対でしょうね。でも世間のイメージとしての一元化に抗しきれないのが現実ではないのでしょうか。
厚労省としては、放課後児童健全育成事業(いわゆる学童)と、放課後子ども教室推進事業(トワ)との違いについて、もっと社会のコンセンサスが得られることに期待しているのかもしれません。

皮肉なことに頼みの綱は、霞ヶ関の省益主義かも。
dr.stonefly
2008年06月11日 09:02
とういちさま、おはようございます。
>皮肉なことに頼みの綱は、霞ヶ関の省益主義かも。
なんともねぇ。タメイキ。
まぁ、一元化阻止という立場では何でもありなんですけどね。利権に子どもが利用されることは間違っている、という正論とは矛盾しそうだしなぁ。

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  • 先ずは「なごやっ子の放課後を考える会」に行ってみよう!

    Excerpt: 「なごやっ子の放課後を考える会」という会があるのはご存知ですか? 「子どもたちの豊かな放課後」の基本的な考え方(案)パブリックコメントをやってる最中の2008年6月に結成された会です。 結成時.. Weblog: つながれ!名古屋の学童保育! racked: 2008-12-27 13:57