「斉藤貴男は予言した」(2)…エリート選民という底流思想
足立区は露骨に学校のランクづけをして、舌の根も乾かぬうちに「撤回、見直し」などと取り繕っているが本質は何も変わってない。こうした学習環境差別の実践は「ゆとり教育」のときに既に始まっていたのだ。もともと「ゆとり教育」は「ゆとり教育」以外に「発展教育」を認めていた。つまり「全ての子ども」が均一に「ゆとり教育」をするのではなく、一部エリートに力をいれるために、その他大勢は適当に「ゆとり」をもって手を抜くということだったのだ。
斎藤貴男は、ここから例の三浦朱門の言葉を引き出した。
三浦朱門(教育課程審議会会長)にただでさえ学力低下と懸念されているに、なぜ「ゆとり教育(授業数3割削減)」をするのかと質問したところ、
「平均学力なんて低い方がいい。日本が平均学力を高水準に保ったのはできもしない落ちこぼれの尻を叩いた結果だ。その結果全体の底上げは出来たが、落ちこぼれの手間ひまをかけたせいでエリートが育たなかった。だから日本はこんな体たらくなんだ。したがってこれからは、限りなく出来ない非才無才は勉強などできんままで結構。勉強などせず実直な精神だけ養ってもらいたい。落ちこぼれに金と労働力をつぎ込まず、効率よくエリートさえ育てばいい」と答えた。
ことの善悪以前に「ゆとり教育」というのはエリートを作り出すための「手段」であり、「目的」をネーミングするなら「エリート教育」ではないか?という質問に三浦は「だってそんなことを言ったら国民は怒るだろ?だから回りくどく言い換えただけなんだよ」と答えたのだ。
つまり、現実はエリートのために大多数である普通の生徒の学習の機会を奪うための『ゆとり教育』だった。しかし多くの学校の現場の教師はそんな馬鹿な方針にあまり与していなかった、つまりお上が意図するような「エリート教育」はしていなかったのだが、しかし3年がたって本質がむき出しになりつつある、そのための『見直し』なのだ。本来は教育は機会は均等であるはずだが、崩されようとしている。教育機会均等の理念(民主主義の根幹)が崩されていく。三浦以外にも教育改革の数十人に取材しても皆、三浦と同じ考えだった。
「現場の教師がそんな馬鹿な方針にあまり与していなかった」ってのが大いなる救いなのだが、これまた 「かめ!」さんでも取り上げられているように、教育改悪によって「バカな方針に与しない教師をクビにする」ことを堂々と宣言しているのだろう。法的締め付けを強めるのが、捏造教育基本法のひとつの目的であることは明らかだ。
現実には足立区のような露骨な発表は「ドジを踏んだケース」で、裏を返せば「国民をおこらせない」方法で「良識ある教師をやめさせ」、さらには「多くの普通の子どもを切捨て学力試験優秀者だけを育てる教育」が巧みに進んでると考える。ここのとこ問題となっている「未履修」の根底もここにあるのかもしれない。
さらに取材の続ける斉藤貴男は、これまた例の江崎玲於奈に取材した。
「小学校へ上がる前に就学時検診ってのがあるでしょ。その時に血を採るんだ。血を採れば、人ゲノムまで解読された時代に「その子の脳力」があるかないかは解るんだ。「生まれもって脳力のある子」教育して、「それ以外の子」は切り捨てる。教育には「遺伝」と「環境」がある。「環境」を重視する奴は共産党である。「遺伝」を重視するのは「優性学」思想の持ち主である。「優性学」というのはナチスドイツで採用された思想で、人間には劣ったものと優れた者がいるのだから劣った者はみんな殺してしまえ、という思想である。
こうした江崎の考えを他の人にも取材でぶつけてみたら、三浦朱門は「さすがはレオナさんだ」と手放しで絶賛していたし、他にも何十人(教育課程審議会の人間)に取材をしたが、否定的なことをいう者は誰もいなかった。また愛媛県松山市の教育改革タウンミーティング(04.5)で、つまり記者の取材でなく公の場で、宇宙飛行士毛利衛が全く同じことをいった。
たぶん毛利衛も「仕込み」だったんだろうが、言う内容がなぁ……。
またまた足立区の問題決議以前に、数年前から高校の統廃合がすすんでいることもこのエリート選別理論で進行している、と言う。高校だけじゃない。障害児のための施設も、保育園も底流はすべて同じなのである。
今、高校の統廃合がすすめられているが、廃校になるのは偏差値が低い高校である。
たとえば、長崎では4つの高校の廃校がきまった。これは偏差値の低い学校から4つです。それでは、その学校しかいけない子はどうするか。自分だったら暴れるが、子どもたちは暴れないのか、と聞いたところ「彼らは暴れません」と答えた。その4つの高校へ行っていた子は不登校だった子です。つまりそうした子の受け皿を壊していくんです。あとは引きこもりになるしかない。
また大阪では、府立定時制高校20校が半分の10校にされた。実際に定時制高校とは不登校児の受け皿の一面もある。しかし、定時制高校と不登校児のための学校では質が違うということで、そういう議論がされればいいのですが、3人の大阪府教育委員、元大阪大学の元学長・サントリー相談役・女子シンクロナイズド日本代表ヘッドコーチ井村雅代が次々に言った。「夜行動物ちゃうわな~人間は」(元学長)、「バーやキャバレーじゃねーんだよ」(サントリー)、「挫折した子どもに愛の手を差し伸べる必要がどこにあるの」(井村)。教育委員としての資質以前に、人間としての資質が問われるのではないか! これでは「人でなし」ではないか。しかし、これが全国の各地の高校再編で語られている目線なのだ。
東京都健康学園(喘息、虚弱児のための学校)次々に潰されている。都教委いわく「おたくの子どもには1000万円かかってるんだよ、だから潰すんだよ」。軽い障害の子の充実しているが、重い障害の子は切り捨てられている。障害児教育の現場でもエリート志向の流れがある。
都の公立保育園の民営化では「共稼ぎの家の子なんかしったことか、どうせお前等は共稼ぎという時点で、エリートじゃないんだから…」という目線である。
最初から「持てるもの」には優遇する。中流以下はすべて切り捨てられるという図式です。
1年半前の斎藤貴男の言葉「保育園への目線」など、やはり今になって下村が、具体的な言説でもって吐露しているではないか。
教育基本法捏造、強行採決が目の前に迫ってるなか、なにが言いたいかというと「捏造教育基本法」の表面的な言葉の根底にあるものはこういう思想なのだ。今回の「捏造」は、こういう奴らが裏でこそこそと温め、進めてきた「教育基本法」なのだ。
これを会期だの糞だのという都合で簡単に通していいのか!!
90%以上の普通の家庭はこのままダマさ続けていいのか!!
己がスレイブと化し、子どもは切捨てられるんだ、それでいいのか!!
まだ、間に合う、なんとしても阻止を!!
「斉藤貴男は予言した」(0)…“捏造後の予言と思考...
「斉藤貴男は予言した」(1)…人民スレイブ化計画
「斎藤貴男は予言した」(3)…軍隊が先か企業が先か...
斎藤貴男は、ここから例の三浦朱門の言葉を引き出した。
三浦朱門(教育課程審議会会長)にただでさえ学力低下と懸念されているに、なぜ「ゆとり教育(授業数3割削減)」をするのかと質問したところ、
「平均学力なんて低い方がいい。日本が平均学力を高水準に保ったのはできもしない落ちこぼれの尻を叩いた結果だ。その結果全体の底上げは出来たが、落ちこぼれの手間ひまをかけたせいでエリートが育たなかった。だから日本はこんな体たらくなんだ。したがってこれからは、限りなく出来ない非才無才は勉強などできんままで結構。勉強などせず実直な精神だけ養ってもらいたい。落ちこぼれに金と労働力をつぎ込まず、効率よくエリートさえ育てばいい」と答えた。
ことの善悪以前に「ゆとり教育」というのはエリートを作り出すための「手段」であり、「目的」をネーミングするなら「エリート教育」ではないか?という質問に三浦は「だってそんなことを言ったら国民は怒るだろ?だから回りくどく言い換えただけなんだよ」と答えたのだ。
つまり、現実はエリートのために大多数である普通の生徒の学習の機会を奪うための『ゆとり教育』だった。しかし多くの学校の現場の教師はそんな馬鹿な方針にあまり与していなかった、つまりお上が意図するような「エリート教育」はしていなかったのだが、しかし3年がたって本質がむき出しになりつつある、そのための『見直し』なのだ。本来は教育は機会は均等であるはずだが、崩されようとしている。教育機会均等の理念(民主主義の根幹)が崩されていく。三浦以外にも教育改革の数十人に取材しても皆、三浦と同じ考えだった。
「現場の教師がそんな馬鹿な方針にあまり与していなかった」ってのが大いなる救いなのだが、これまた 「かめ!」さんでも取り上げられているように、教育改悪によって「バカな方針に与しない教師をクビにする」ことを堂々と宣言しているのだろう。法的締め付けを強めるのが、捏造教育基本法のひとつの目的であることは明らかだ。
現実には足立区のような露骨な発表は「ドジを踏んだケース」で、裏を返せば「国民をおこらせない」方法で「良識ある教師をやめさせ」、さらには「多くの普通の子どもを切捨て学力試験優秀者だけを育てる教育」が巧みに進んでると考える。ここのとこ問題となっている「未履修」の根底もここにあるのかもしれない。
さらに取材の続ける斉藤貴男は、これまた例の江崎玲於奈に取材した。
「小学校へ上がる前に就学時検診ってのがあるでしょ。その時に血を採るんだ。血を採れば、人ゲノムまで解読された時代に「その子の脳力」があるかないかは解るんだ。「生まれもって脳力のある子」教育して、「それ以外の子」は切り捨てる。教育には「遺伝」と「環境」がある。「環境」を重視する奴は共産党である。「遺伝」を重視するのは「優性学」思想の持ち主である。「優性学」というのはナチスドイツで採用された思想で、人間には劣ったものと優れた者がいるのだから劣った者はみんな殺してしまえ、という思想である。
こうした江崎の考えを他の人にも取材でぶつけてみたら、三浦朱門は「さすがはレオナさんだ」と手放しで絶賛していたし、他にも何十人(教育課程審議会の人間)に取材をしたが、否定的なことをいう者は誰もいなかった。また愛媛県松山市の教育改革タウンミーティング(04.5)で、つまり記者の取材でなく公の場で、宇宙飛行士毛利衛が全く同じことをいった。
たぶん毛利衛も「仕込み」だったんだろうが、言う内容がなぁ……。
またまた足立区の問題決議以前に、数年前から高校の統廃合がすすんでいることもこのエリート選別理論で進行している、と言う。高校だけじゃない。障害児のための施設も、保育園も底流はすべて同じなのである。
今、高校の統廃合がすすめられているが、廃校になるのは偏差値が低い高校である。
たとえば、長崎では4つの高校の廃校がきまった。これは偏差値の低い学校から4つです。それでは、その学校しかいけない子はどうするか。自分だったら暴れるが、子どもたちは暴れないのか、と聞いたところ「彼らは暴れません」と答えた。その4つの高校へ行っていた子は不登校だった子です。つまりそうした子の受け皿を壊していくんです。あとは引きこもりになるしかない。
また大阪では、府立定時制高校20校が半分の10校にされた。実際に定時制高校とは不登校児の受け皿の一面もある。しかし、定時制高校と不登校児のための学校では質が違うということで、そういう議論がされればいいのですが、3人の大阪府教育委員、元大阪大学の元学長・サントリー相談役・女子シンクロナイズド日本代表ヘッドコーチ井村雅代が次々に言った。「夜行動物ちゃうわな~人間は」(元学長)、「バーやキャバレーじゃねーんだよ」(サントリー)、「挫折した子どもに愛の手を差し伸べる必要がどこにあるの」(井村)。教育委員としての資質以前に、人間としての資質が問われるのではないか! これでは「人でなし」ではないか。しかし、これが全国の各地の高校再編で語られている目線なのだ。
東京都健康学園(喘息、虚弱児のための学校)次々に潰されている。都教委いわく「おたくの子どもには1000万円かかってるんだよ、だから潰すんだよ」。軽い障害の子の充実しているが、重い障害の子は切り捨てられている。障害児教育の現場でもエリート志向の流れがある。
都の公立保育園の民営化では「共稼ぎの家の子なんかしったことか、どうせお前等は共稼ぎという時点で、エリートじゃないんだから…」という目線である。
最初から「持てるもの」には優遇する。中流以下はすべて切り捨てられるという図式です。
1年半前の斎藤貴男の言葉「保育園への目線」など、やはり今になって下村が、具体的な言説でもって吐露しているではないか。
教育基本法捏造、強行採決が目の前に迫ってるなか、なにが言いたいかというと「捏造教育基本法」の表面的な言葉の根底にあるものはこういう思想なのだ。今回の「捏造」は、こういう奴らが裏でこそこそと温め、進めてきた「教育基本法」なのだ。
これを会期だの糞だのという都合で簡単に通していいのか!!
90%以上の普通の家庭はこのままダマさ続けていいのか!!
己がスレイブと化し、子どもは切捨てられるんだ、それでいいのか!!
まだ、間に合う、なんとしても阻止を!!
「斉藤貴男は予言した」(0)…“捏造後の予言と思考...
「斉藤貴男は予言した」(1)…人民スレイブ化計画
「斎藤貴男は予言した」(3)…軍隊が先か企業が先か...
この記事へのコメント
細かいことは分かりませんが、統一原理の「洗脳」の手法はナチの手法を真似していると聞いたことがあります。そんなことから妙に「壷」とナチも繋がりますね。
「教育基本法捏造」阻止は今週が勝負のようです。今週なんとしても阻止して、沖縄知事選で勝つことを目指して頑張りましょう。
沖縄県知事選は、ぜひ、糸数慶子さんが当選することを願ってやみません。
NOBLESSE OBLIGEですか。ないですね。
この方々だけでなくワタシは出会ったことがありません。
貧相な国です。
同じノーベル物理学者の湯川秀樹博士の核兵器廃絶への執念に胸を打たれたって言うのに・・・。
ほんと湯川博士とは月とスッポンですね。今、ヤツラはスタートを切りましたが、ペテン師の好き勝手にならないことを思い知らせてやりましょう。
このここまでヤバい、今の日本! 斎藤貴男(ジャーナリスト)×キー(反戦落書き裁判被告)
ttp://d.hatena.ne.jp/araiken/20101123/1290514709
市民の「安心安全」フェスティバル
ttp://irregularrhythmasylum.blogspot.jp/2009/01/blog-post_5871.html
>当時、区民であった男性が区立西荻わかば公園の公衆トイレ外壁に「反戦」「スペクタクル社会」と落書きしたところ、
>住民の通報を受けた警察官によって現行犯逮捕、後、男性は建造物損壊罪に問われ、2005年、最高裁判所で
>「懲役1年2ヶ月、執行猶予3年」という落書き事件としては画期的な有罪判決が下された。
>またこの事件では、公園の管理者にあたる杉並区が全面的に警察に協力、事件通報者が幼い小学生であったことなど、
>警察-行政-市民が連携しての事件摘発、一つの防犯モデルケースとして社会から注目を集めた。
小学生以上の自覚があるのなら、自覚に見合ったコメントを期待します。