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zoom RSS COCORA 自閉症を生きた少女「小学校編」

<<   作成日時 : 2017/02/02 15:43   >>

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 面白い、と言えば、きっと不謹慎といわれるんだろうなぁ、、、でも、面白かった。超面白かった。心に染み入る、とても心に響く哲学書。
 で、気がついたのだが、直前によんだ「自閉症のぼくが「ありがとう」と言うまで」のイド君とCOCORAさんではまるで違う。真逆である。
 イド君の場合「出力障害」であって内面は定型発達だった。にもかかわらず内面も障害と決めつけられて苦しめられるのだが、COCORAさんの場合は内面に自由発達であるのに定型発達だとして育てられ、学校生活を送らされた苦悩が書かれている。まったく逆の情況なわけだ。(この本を読み障害という言葉にかなり違和感がうまれ、定型発達に対して自由発達と表現したいと思う。定型詩のアントニムが自由詩ということから頂いた、笑)
 両者とも、それぞれの裡から覗いた96%という多数の定型発達がつくる世界が綴られる。イド君の場合は、外見から予想だにしなかった「内面は定型発達」ということの驚きで、そのことを知れば「定型発達者」がみる「定型発達の世界」なので分かりやすい。問題の焦点も「出力表現の障害」を定型発達がどう受け取るか、になる。
 ところがCOCORAさんは裡からして違うのだ。見えている世界が違う。感受性が違う。行動基準が違う。ここでの「違う」は定型発達世界でムリなく過ごせる多数と違うということである。なにかねCOCORAさんをみていると、著名な哲学者を想起させる。例えば純粋理性批判やらが解らないのもそも見えている世界が違うのではないか、だから定型発達には理解不能(困難)なのではないか、と思えてしまう。
 そんなCOCOLAさんもまた気づく、、、(引用)

 私はようやく知ったのだ、“姉は私とは違う考えを持っている”と。
 私はそれでも、姉も私と同じように思考しているんだと思っていた。私と同じように感じ、私と同じように物事を見ていると違いないと、思い込んでいたのだ。姉だけではない。この世にいるすべての人が、私と同じように感じ考えていると思っていた。


 (引用終わり)、、、けど違っていた、ことを初めて知った、これは驚くだろう。まったく驚きである。同じように自由発達のCOCORAさんの目がどのように世界をみているか知ったワタシも今、驚いている。同じように見ているとは思わなかったが、こんな風に見えて聞こえて感じているんだ、とは初めてしった。
 それにしても小説によってCOCORAさんの裡から覗く定型発達世界。この視線の世界、つまり定型発達世界はかなり奇妙に映る。
 「普通は解る」「普通は我慢する」「普通は空気を読む」「普通は顔色をみる」、ひとつひとつの「普通」が奇妙なのだ。多数のなかでは普通で通じる。だからことさら自己を確認しなくてもよい。多数で普通だから。多数の思い込みは疑問に思うことさえなく普通ということで通っていく。でも、本当に解っているのだろうか、「普通」という言葉で正当化して考えることも感じることもしていないだろう。
 COCORAさんはいちいち知りたかった。ホントのことを知りたかった。でも「普通」ということで誤魔化されて誰も応えてくれない。純粋な質問であっても聞けば他者が傷つくとかいう「普通」もCOCORAさんは持ち合わせていない。だから聞く。誤魔化しがきかない。そして怒鳴られる。殴られる。不憫である。不憫であるけど、誤魔化されない。繰り返す。また殴られる。いちいち確認しなければいけない。納得できない。「何故」の連続である。アタマで考えようとしてそうなのではなく、そうしなければ息苦しいから、生きていけないから。生まれながらの哲人だと思う。そんなCOCORAさんは、とことん世間にやられてしまうのだけど、だけど何人かの「ホントを考えることができる人」がいてよかった。だから楽しく読めたのかもしれない。

 やはり「普通」と言う名のご都合主義に石を投げ込む役割を自由発達者が担うために存在しているという思いが強くなった。なんてね、これは定型発達のエゴだよな。COCORAさんにしてみれば心安らかに生活したいのは、当たり前なのに。とりあえずワタシの心には石は投げ込まれた。

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コメント(5件)

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熱の入った文章ですね (^o^)

>真逆である

まだイド・ケダーさんの本を読むことができていないので、毒多さんの感じた「真逆」とは違うのですが、僕も「真逆」を感じてはいるんです。

栗原類さん、東田直樹さん、イド・ケダーさん。
実名です。だと思います。
対してCOCORAは、「天咲心良」という名前はあるものの、本名ではないでしょう。

本の表紙も、前者3つは本人が出演しているのに対し、本書は人形です。

なぜそうなるのか?
出版社の販売戦略?
おそらくは、著者当人に理由がある。

COCORAさんは自己嫌悪から抜け出せていない。
本の紹介には「闘いの奇跡」とありますが、
闘いが終わったわけではない。
まだ「闘いの途中」だと思います。
確信さえしています。

きっと、まだまだ大変です。
彼女が「輝く」と自認できるまで、まだどれほどの闘いが必要なことか。

いえ、まだ僕も小学校編を読んだだけですから、わかりませんが。僕の勝手な確信は裏切られるかもしれない。

もしそうなら、とても嬉しい。


一次障害は必ずしも二次障害を招くとは限りません。
前者3つは、「限らない」ほうの例であるように推測します。
対して『COCORA』のほうは、招いた方の例。
割合としては、こちらのほうが圧倒的に多いとはずです。

そして、定型発達者が二次障害と言われる状態にかからないとは限らない。「二次障害」などという言い方が、そもそも間違いなんだと思います。
愚慫
2017/02/02 23:06
>これは定型発達のエゴだよな。

その通りだと思います。

「石を投げ込む」という表現からして、もう、エゴです(^_^;)

発達障害、いえ、「第三の現実」の住人は――
 第一は、身体的現実
 第二は、定型発達者の共同幻想である「虚構」
大半は「石を投げ込む」と存在され、ごく一部は「人類社会の進化を導く」存在とされます。

たとえば、スティーブ・ジョブズとか。

>例えば純粋理性批判やらが解らないのもそも見えている世界が違うのではないか

ジョブズも「見えている世界(現実)」が違った。
ただそれが、定型発達者にとって都合がよかっただけのことです。彼の「投げ込む石」の波紋の不利益より、彼の「見えている世界(現実)」がもたらす利益のほうが大きかった。

その意味で、第三の現実の住人は「消耗品」です。
愚慫
2017/02/02 23:18
おはようございます、

と、いきなりですが訂正します。イド君でした。なんでダン君やねん?どっからでてきたのか?
他にもいろいろ驚きました。表紙の写真、あれ人形だったんだぁ!! しかもペンネーム!! ^^; 解らないオレってアホ??
KOKORAを読んでいて、結構ワタシ自身の小学校時代とかぶるところがありワタシも少しそのけがあるのかなぁ、と感じています。

>定型発達者もまた二次障害がある

はい、これを考えています。で、「自殺」になるのです。もし定型発達者が100%の世界ならば、現状のまま何も変わらず破滅にすすむのか? 否、です。いや確信はありませんが、否、と信じたい。
二次障害がおきたものなら、「石」になれる。ただし自殺が成功してしまっては仕方ない。自殺が思いだけに終わり自殺するほどの自分を乗り越えた者が【社会】に洗脳されていたことを理解したとき、「石」になれる。もはや、二次「障害」ではなく、二次「発達」です。
毒多
2017/02/03 08:51
これに対してダン君w、じゃないやイド君やKOKORAさんの二次障害の場合、二次障害を「乗り越える」ということが、まさか【社会】に順応して「石」にならさないことではないか?、と邪推しています。まあ、発言するだけで石になるのだろうから、邪推は間違いだと思いますが。
二次障害を克服して【社会】に順応できたほうが、暮らしやすくなるんでしょうね。彼らの「安らかな暮らし」を望みます。でも、【社会】がそれを許すのかな? 【社会】に順応したら、そうなったらそうなったで三次障害がおきそうな気がしますね。
ちがうか、【社会】のほうが彼らに順応することで変われる、と希望をもつべきか?

>第三の現実の住人は「消耗品」
定型発達者にとっての消耗品ということですね。定型発達者も何者かの消耗品となっている、ということと違う意味ですね。
消耗品とするか、救世主とするかは、定型発達者の意識次第です。
自由発達者は自分の知らないところで、消耗品やら救世主になってるらしいけど、アタシャそんなこと知らないよでいい、、、と、、、、書いてはみたがもう少し思索の余地がありそうかな。
毒多
2017/02/03 08:55
間違い修正
KOKORAではなくCOCORAでした。
毒多
2017/02/03 09:09

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