毒多の戯れ言

アクセスカウンタ

zoom RSS 「児童心理抹殺事件」…なんで吾郎やねん

<<   作成日時 : 2009/01/20 08:43   >>

面白い ブログ気持玉 6 / トラックバック 3 / コメント 8

 先週末に児童心理と親の都合が絡み、激しくバトルされたあげく親による児童心理(発達段階?)抹殺された事件がおきた。
 岐阜県に郡上八幡という町がある。が、そこで事件が起きたわけではない。郡上八幡を流れる清流、吉田川をちょっと遡ったところを中心に展開される「山と川の学校」というプログラムがあり、「雪遊び」をメインにした一泊二日のコースが募集されていた。これが事件の始まりなのである。
 「山と川の学校」の昨夏プログラム、木登りやカヌーなどで遊ぶコースに参加した子どもは「楽しかった」と言って帰って来た。今回は「雪遊び」コースの募集があったので聞いてみたら「行く」というので、親は申し込んだわけだ。子どもだけで参加するプログラムで「(親の呑み)友達(の子)」を何人かを誘って申し込んだ。
 決して安くないのだが、都会では体験できない山、川や大量の新雪のなかで遊びのプロのもとで楽しませてやろう、という親(バカ)心と、親としても「子どものいないのんびりとした週末」を得ることになる。敢えて、子どもには言ってないが、親をそそのかし、いや誘って、子どもから解放された、いや子どもを参加させた親とともに飲み歩くことになっている。「ゆったりとした週末」&「呑み歩きのツアー」が実費で体験できるのだ。

 さて、子も親も楽しみにしている週末をいよいよ迎える金曜の夜。
 父親が学童に子どもを迎えにいくと、みるからに体調が悪そうなのである。
 「どうしたの」と聞くと「遊び疲れた」と言う。
 「明日行けないかもしれない」という子どもに「風呂入ってぐっすり寝れば大丈夫だよ」と言ったが、楽しみにしているイベントのときは多少体調が悪くても隠し通した自分の子どもの頃を思い出した父親は、若干の不安と訝しさがよぎった。
 翌朝おきると、子どもはあからさまに調子の悪そうな顔をしている。
 子どもは計った体温計をみながら「36.4度って微熱かなぁ。やめようかなぁ」とグツグツウダウダと言う。ん、なもん、平熱だろ、おまえ行きたくないんか、とキレそうになった父親が、取り合えず押さえて朝飯を食うことにした。気分よく送り出さななければ、お互いにつまらないことになる。
 ところが、子どもは朝食を食いながらも体調の悪さをアピールして、グズグズ言っている。父親の方はイライラを押さえる。子どもはついに「こらえきれず」、という感じで泣き出してしまった。
 父親は、こいつ、オレの「ゆったりとした週末」&「呑み歩きのツアー」を邪魔立てしようというのか!! という本音を殺しながら、これはどいういう児童心理なんだと、昔読んだ本の記憶をたどる。なにが作用しているかわからないが、無理矢理参加させるのは、きっと良くないだろう。「呑み歩きツアー」の後味も、、、くそ、イライラするぜ。父親は、キレる前に席をたち部屋をでると、子どもは何やら母親と話しだしたのが分かった。
 ゆっくり歯を磨き戻ると、子どもが近づいてきた。
 「とうさん、はなしがあるんだけど」
 「なに?」
 「今日、行くのやめようと思うのだけど…」ふたたび泣き出さんばかり表情で小声で言い出す。(どうやら母親とは『行かない』承認を取り付けて来たな、児童心理の理解か?)……くっ、「呑み歩きツアー」が……、いやいや児童心理が…、キレんばかりの気持ちを押さえて、とりあえず理由を聞くことにする。
 「友達がいなくひとりぼっちでつまらないから」と言い出した。
 夏に行ったときは、友達もでき楽しかった、って言ってたじゃないか、と聞くと、あのときは「ひとりで寂しい思いをした」ことが言い出せなかった、と言うのだ。たしかに誘う(呑み)友達の子は、女の子ばかりで男一人の子どもは孤立しやすいのかもしれない。普段は一緒に遊んでいるのだが、小学3年というのは、そういうお年頃なのか? それにしても遊びというプログラムの中で新しい友達をつくれるようになって欲しいという親の気持ちもある。しかも、ここで辞めさせ、壁を破る機会を葬るのは、教育上よろしくない、、というのと、親の思いだけで無理に行かせるのは精神発達上(発達段階上)どうなのだろう、、という健全な思考を打ち消すように「呑み歩き」ツアーが……、、いやいや、児童心理が。
 親は子どもに、おまえは一回駄目だったからと言って、逃げ出すのか? これからずっと、そういう人生を歩むのか? と、言ってはみたが、「行きたくない」が勝って納得していない。表情をみれば分かる。とうさんはおまえに、どこへ行っても新しく友達ができる子になってほしいな、と言いながら、テレビの前に置いてあったレンタルビデオのアニメ「メジャー」が目に入った。
 「おまえ、そんなことじゃ吾郎になれんぞ。吾郎をみてみろ、リトルへ行っても引っ越ししても積極的に友達つくっただろうが……」……ゲゲ、反応があった。
 「とうさんとかあさんと離れるのが寂しい」子どもは言う。……ん、本音はそこかい!? しかし、小学3年にもなってそんなことを言うのか? と思う間もなく畳み込む。
 「吾郎なんか、両親が死んでも、明るく友達をつくろうとしていただろ」(完璧に表情が変わってきた、なんて単純なヤツなんだ)。だめ押ししとこ。
 「吾郎みたいに、ずっと両親に会えないっていうのならわかる。だけど、おまえは、たった一晩だけじゃないか。たった一晩のために2日間の雪遊びと新しい友達をつくるチャンスをやめるのか? 家にいてもずっと部屋にいて、おまえの嫌いな買い物行くだけだぞ」…、(ははん、こいつ行く気になってきたな。)もう一押し。
 「だいたい、一緒に行くM子にはなんて言うんだ。お前がいくのやめたら、M子がひとりになるかも知れないじゃないか。(竹を割ったようなM子は気にしないだろうと思いながらも続ける)。人の気持ちが分かるようになって欲しいな。もし行かないんだったら、おまえがM子に言えよ。『ひとりになるのが嫌で、M子ひとりで行って来て』ってさ。とうさんは、そんなことはよう言わん。(ほんとうはA子姉妹も参加するので。ひとりにはならない)。吾郎もリトルの試合のときチームメイトの気持ちに応えようとしただろう。(一応駄目をおす)」
 「やっぱり行く事にする」(よっしゃ、落ちたぜ。他愛もないな)
 「もう一度、チャレンジしていみろよ。今回駄目だったらそう言え。もう行けとは言わないから。それと、申し込むまえに『嫌だ』とはっきり言えよ(だいたい1万8千もかかっとんねん、母親の金だけど……)」
 「そんな時化たツラしていたら、出来る友達も出来へんぞ。おまえだって、つまらなさそうな顔した子と友達になろうと思うか? 別に牢やに入るわけじゃないんだから、遊びにいくんだから笑っていけよ」(気分よく呑み歩きツアーができそうなので、親も笑えてくる)
 「うん、いってくる」子どもは笑った。(よっしゃぁ!! 飲み歩きツアー万歳!!。 「しかし仕事がらみの営業ではあっさりしているのに、こういうのではやたら力の入る自分に笑えるな」と父親は思、、いや母親も思う。)

 子どもは気持ちを入れ替え出発することができた。
 親も気持ちを入れ替え見送ることができた。
 ある種の児童心理は殺されたのかもしれないが……。
 しかしなぁ、行きたくなかった本当の理由が「とおさんとかあさんと離れるのが寂しい」かぁ??? 小学校3年生がさ、ほんまやろか? ちょっと発達段階と児童心理を勉強し直さなければならないかなぁ、と反省していると、母親が、

 「なんで吾郎やねん、わけ解らんわ」と、ひとこと。





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 6
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
驚いた

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
1/20 泡瀬情報
こあらいふさんからの情報です。-----------------------------------------泡瀬の埋立問題に関心を寄せてくださり、ありがとうございます!1月15日に開始された泡瀬干潟への浚渫土砂投入に関して、「泡瀬干潟を守る連絡会と有志一同」から声明が届きました。全国から問い合 ...続きを見る
リーフチェッカーさめの日記
2009/01/20 12:58
No Nuclear Weapon !
 もうすぐ Barack Obama 氏が大統領に就任する.彼の2年前の公約が,題名の「核兵器廃棄」だ. ...続きを見る
Die Weblogtagesschau...
2009/01/20 19:37
きら [原作:酒井直行] 『裁いてみましょ。』 (集英社youコミックス・集英社文庫)
 このコミックス,実は 2003年11月に「you」コミックスつまり新書判として出ていたものなんですけど,あいにく見つからなくて(笑),先週文庫判が出たというので皆さんにも紹介しようという訳です. ...続きを見る
Die Weblogtagesschau...
2009/01/23 21:06

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
ものすごくむちゃくちゃ面白かったです!
笑いをこらえるのに必死でした。
お子さんもdr.stoneflyさんも面白すぎます。
「ゆったりとした週末」&「呑み歩きのツアー」は堪能できましたか?

さて、
お子さんの本音はやっぱり「とおさんとかあさんと離れるのが寂しい」なんですかね。
もしかして、「家でゆっくり吾郎が観たい」だったりして。(失礼・爆)
私の子供はまだ一人で泊まりに行く年ではありませんが、とても興味深く読ませていただきました。
ありがとうございました。
日向 葵
URL
2009/01/20 10:42
ウチも3年男子なのですよ
ものすごく気持ちが入りました。

ん?....
もちろん子ども心理と、呑み歩きツアー両方です(笑)
おしだき
2009/01/20 13:16
日向さん、努力の結果獲得した「ゆったりとした週末」&「呑み歩きのツアー」は、感慨深いものになりました(笑)
ただ、吾郎も他人(清水)の気持がわからないじゃないか、と言われました。爆。
あと2-3年すれば、一緒に遊ぼうといっても遊んでくれなくなるわ、とも言われドキドキしています。


おしだきさん、おぉ3年男子ですか。
ときに大人のような仕草をみせますが、まだまだですね。
普段はわりに冷静に対応できるのですが、こんどの飲み歩きツアーは楽しみにしていたので、感情的になってしまいました。どっちが子どもなんだか(笑)
dr.stonefly
2009/01/20 21:04
とても興味深い記事でした。毒多さんは息子さんからとても慕われておられるのだなあ、と感じました。
子供は徐々に親から離れていくものですが、両親ともに優しいと、子どもにとっては「外の世界にぶつかるより家の中がいい」と思う時があるのですよね。
父親が暴力をふるう家庭なら、息子は家の外に出て仲間を作りもしますが、その後のマイナス面については言わずもがなですし。親密な愛情と、外の世界への体当たりは、なかなか両立させていくことが難しいことなのかもしれません。

そういう時、マンガは子供にとって理想の自分・ロールモデルとして働くのですよね。親子関係とは別の軸からアプローチする、「男の姿」。
元来男の子の成人には、父親だけでは不十分で、師匠や長老や叔父といった「外部の男」が手本として機能する必要があります。(毒多さんも記事中で書かれているように、父親もまた、息子と24時間向き合っていることはできず、社会と関わりの中で生きているのだから、父子だけの相補的な関係では、外社会との交わりがなくなってしまう)
人生アウト
2009/01/21 22:38
少年漫画やスポーツヒーローもまた、「外部の男」として機能します。
そうしてみると、毒多お父さんが茂野吾朗という「男」を手本として示したことによって、お子さんは一歩社会へと踏み出していったのだろうなあ、と思いました。

蛇足。MAJORや犬夜叉をご存じならば、同じサンデー系漫画の「からくりサーカス」はご存じでしょうか? 個人的にめちゃくちゃロールモデルになっている「男」です(笑)。
人生アウト
2009/01/21 22:38
人生アウトさん、いらっしゃい、いらっしゃい。来訪ありがと。
しかも、なんとなく誉められている雰囲気。うれしいなぁ。
後日談として、一緒に参加したM子が発熱で2日目は一日寝ていたようです。子どもはそれを報告するとともに、「もしボクがM子だったっら、哀しいな。M子がかわいそう」と悲しそうに言ってました。他人の気持ちを解るようになってほしい、という説得が利いていたのかもしれない。

たしかに育ちにおいて、父子のみの関係では、不足する部分は多いにあるでしょう。マンガのヒーローの影響は大きいと自分が子どもの頃を振り返り、納得します。星飛雄馬に矢吹丈、伊達直人、ああ貧乏人ばかりだ。爆!!
サンデーは、一球さん以来読んでないから、「からくりサーカス」は知りませんでした。今度レンタルコミックで探してみよ。楽しみ、楽しみ。
dr.stonefly
2009/01/22 11:15
おお、優しい息子さんですねー。いいな。

からくりサーカスは40巻ほどある(笑)ので、とりあえず見所。
・出産を描いて命の素晴らしさを思い知らされるところ(25巻)
・子どもの痛みを我がごとのように受け止めるところ(12巻)
人生アウト
2009/01/24 07:07
この子に育てられることも多いです。

うーん、40巻かぁ、こりゃまた大作だなぁ(笑)
dr.stonefly
2009/01/25 10:13

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
「児童心理抹殺事件」…なんで吾郎やねん 毒多の戯れ言/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる