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help リーダーに追加 RSS 「光市母子殺人裁判で死刑判決」…本村さんの譲れないこと

<<   作成日時 : 2008/04/22 18:37   >>

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 ワタシが死刑制度反対であることは何度か書いた。
 そのことは取り敢えずおいといて、昼間にテレビでやっていた被害者家族の本村さんの記者会見の感想を記しておきたい。
 本村さんをみるのは久しぶりである。1年ぶりかそれ以上まえの本村さんか? 前見たときと随分印象が違う。刺々しさがない。どこか変わった気がする。極めて冷静に自分の身にふりかかったこと、その経過、判決、人の生死、を見ようとしている、気がする。心中は解らないが見た目は冷静に強い意志をもって語る。
 そして、話すことにほぼ納得できるのだ。人はこれほど成長するのか、と思える程である。なんとも客観的(に見える)受け答えに痛々しささえ感じた。質問をする記者のほうの稚拙さがクローズアップされるほどである。
 彼は本当に死刑存置論者なのだろうか? 過去は「死刑」をいや犯人への怒り故の「死」を強く要求していた印象があるが、今回は違った。話しの流れから死刑存置に賛成のようにも見えたが、今、日本に死刑制度存置と死刑制度廃止の論があることを認め、現行の法律では「死刑という制度があり」、個別裁判の判決で「死刑」になったことを評価すると冷静に話した。
 そして彼は、妻と子とそして被告の3人の死を嘆いたのだ。被告の死をもである。また死刑は残酷な刑であると語った。
 死刑制度存置であろうと死刑制度廃止であろうと、この社会から犯罪がなくなることを目指している、と言い、加害者が死刑で殺されることを(国民は)重く受け止めて考えなければならない、と言った。被告には言いたいことは全ていい、心より反省してほしいとも言った。反省にいたり死刑になるところまで公開されるべきと言った。
 今の日本では「死刑制度」があるという事実をもって、「死刑」という判決がなされた。それを受け止め、被告が殺されること、死刑制度があるということを国民が考えていって欲しい。そこから社会のなかで犯罪がなくなることを考えて欲しい、そうでなければ妻も子も加害者も犬死にだ、と言った。そうだ、「死刑制度」があるからこれほど報道され、考える機会を与えた、とも言った気がする。つまり「死」そのものではなく「考える機会」としての極刑の存在意義。

 記者会見を見た限り、本村さんの望みは、被告の反省と、国民の、死を、犯罪を、考える態度、この3人の死という犠牲によって残された人間が学んで欲しい、と言った。つまり被告の死、そのものを望んでいるようには見えなかったのだ。
 ここが、ワタシにとっては以前の印象と大きく違うのだ。

(以上、テレビ中継の記憶だけで書いているので、本村さんの発言についても微妙にニュアンスが違うところがあるかもしれません)

 いずれにしても、今日の本村さんを見ていて、ほんとうに死刑によって被告を死なせてしまっていいのだろうか?と考えてしまう。死刑執行までにどれだけの時間があるか解らないが、例えば本村さんが、被告は反省していると認めるまえに、死刑で殺されることも考えられる。それで、本村さんは納得するのか? 本村さんが納得しない反省で被告を殺させてしまっていいのか? 
 本村さんにとって「絶対譲れないこと」を、他者(国家)による殺人で中断させていいのだろうか?
 今日の記者会見で本村さんを見ていて思った事。
 死刑によって「絶対譲れないこと」が「絶対譲れないことのまま」永久にそこでストップしてしまってはいけない、気がする。
 彼がいつか「譲る」ことができるまで、被告が生きていなければならない。
 何十年たって被告もそして本村さん自身もさらに変わったとき、
 本村さんは、被告を許すんではないだろうか?
 そして彼自身「絶対譲れないこと」から解放されるんじゃないのだろうか?
 そのとき、本村さんは全ての呪縛から解放されるんじゃないのだろう?

 本当は本村さんは死刑を望んでいない、ワタシにはそう思えて仕方がない。



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トラックバック(8件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
未成年の殺人事件での死刑判決
【視点】光市母子殺害 厳罰化へ踏み出す(産経新聞) - goo ニュース 光市の母子殺人事件の当時未成年の被告に、最高裁の差し戻し裁判で 広島高等裁判所が死刑の判決を出したそうです。 国内の世論は厳罰化に傾いているようで、それに沿った判決のようです。 国際的に見ると死刑廃止が主流になってきているようです。 人権問題を考える上で日本国内の世論の流れに沿うべきが 世界の流れに沿うべきかもっと検討の必要があります。 日本国内だけの議論は避けることも含めて。 ...続きを見る
風まかせ
2008/04/22 19:21
死刑について
 光市母子殺害事件の高裁での判決が出た。どちらの判決が出ようとも、裁判は続くから一つの経過点に過ぎない。 ...続きを見る
飯大蔵の言いたい事
2008/04/22 23:18
判決
重い判決が出ました。 光母子殺害の判決が今日言い渡されました。 当時18歳の少年 ...続きを見る
瀬戸智子の枕草子
2008/04/23 15:36
今更この話題で・・・
週刊朝日 2008年5月2日号 いま死刑を考える4・22光市母子殺害事件判決直前 鳩山邦夫法相がここまで語った「死刑は粛々と執行するのが大切」 ...続きを見る
迎春閣之風波
2008/04/23 20:31
【裁判員制度と死刑判決】 おめでとう 本村さん あなたの望む死刑判決が出ました
せっかく、司法があなたの望む「死刑」と判決したのに、過去の法廷において、あなたを睨みつけたと(あなた以外は誰も見ていないようですが)いう被告は、卑怯にも上告しました。 さぁ、こんどは、この残虐非道な被告人と、彼を弁護した者たちを、どのような方法で復讐するの.. ...続きを見る
反米嫌日戦線「狼」(醜敵殲滅)
2008/04/23 21:04
何がしたいのか
昨日、山口県光市・母子殺害事件の差し戻し控訴審で、死刑判決が出た。 予想されたこととはいえ、なんともいえないイヤな重苦しさを感じる。 ...続きを見る
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2008/04/25 17:26
光市母子殺害
光市母子殺害 放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送倫理検証委員会」は2008 ...続きを見る
きつねのすみか
2008/04/26 09:31
死刑について
光母子殺人事件で死刑判決がでた。皆さんのブログを読んでいると、死刑制度はどうかと思うが遺族感情を考ええるとどう判断していいかわからないという人が多い。私の意見はそれでも「死刑制度には反対」をこのような時だからこそ主張すべきだと思う。総裁エックスさんの記... ...続きを見る
再出発日記
2008/04/27 20:44

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
その通りだぜ。

殺したやつを殺しても、殺された女房子どもが、どうして本気でよろこぶ?
よかったわ、とーちゃん。ありがとう、と感謝感激して、むせび泣くとでも?

お涙ちょうだいのわんわん行進曲の尻馬に乗って、諸手を挙げて大喜びしているのは、おれたちより、この社会のほうが大きいと勘違いしているやつらと勘違いさせたがっているお金ざくざくのやつらだけさ。
田中洌
2008/04/23 11:33
お、田中洌さん、同意ありがとう。

昨日の本村さんの記者会見を見ていて、ワタシには、本村さんが変わったと見えた。まえの復讐に燃えた痛々しく、ただ「可哀想な」本村さんではなかったように見えた。
今回の本村さんのなかに、身体は死んだ「妻」と「子」の心が生きているように見えた。「妻」と「子」が本村さんを本当の意味で生かしているように感じたんです。

いつか、本村さんは死刑廃止を望むようになる気がしてます。
dr.stonefly
2008/04/23 13:52
>いつか、本村さんは死刑廃止を望むようになる気がしてます。

私もそう感じました。彼はその一歩手前まで来ているという印象ですよね。自分の復讐感情と死刑とをキチンと区別した。以前とは大きな変りようです。

>「妻」と「子」が本村さんを本当の意味で生かしているように感じた

ここにも同感です。妻と子が彼を育んだのでしょう。

ただ思うのは、彼の人生はこれからの方が大変かもしれない、ということ。もし加害者が死刑に処せられたら、その事実は彼にとっては重い重い十字架になるかもしれない。真摯な人のようだから、そうなる確立は高いように思う。

復讐感情を満たす上では、有象無象の賞賛は彼の助力になったかもしれないけれど、次に十字架を背負うことになれば、本当に孤立無援になる...。彼を孤立無援にしちゃいけないのだけど。
愚樵
2008/04/24 07:17
ね、愚樵さん、そうでしょ。
ワタシは、あの記者会見での本村さんの変化を見て、怒るべき「死刑」という判決が吹き飛んでしまいましたよ。人間の可能性を見た。「一歩手前」かもしれませんが、ワタシが彼ならその一歩手前までさえ辿り着けるかどうか疑問です。
感情にまかせ「殺せ、吊るせ」と叫ぶ彼の周辺は、既に彼の敵だと感じます。本村さんが真理に近づけば、彼の周辺は彼を攻撃し始めるでしょう。「孤立無援」そうなりますね。せめて私は、今の、そしてこれからの彼を理解したい。見ていたい。
dr.stonefly
2008/04/24 09:28
人間の可能性、ですか。その通りですね。でも、なんともやるせないなぁ...。

そんな可能性、彼は欲しくなかったでしょうね。もちろん、私は欲しくない。dr.stoneflyさんだって同じだと思います。でも、もし彼のような境遇に陥ってしまったら、その可能性がなければもっともっと可哀相なことになる。

本村さんは気が付いていると思います。その可能性はどこから来て、誰に育まれたのか。そしてそこをしっかり見据えたら、気が付くと思います。加害者だってその芽はもっていたはずなのに、でも可能性が育まれることを妨げられた可哀相な人間であることを。では、誰が妨げたのか...? 

今となっては本村さんの可能性の開花は祝福すべきことですが、その代償を思うとやるせない気持ちを禁じえません。
愚樵
2008/04/24 10:11
あれ? 雨降り樵さんは休日ですか(笑)
私の方は、突然仕事が途絶え、飢え死にしそうです。まさにフリーランスの宿命(爆)

>そんな可能性、彼は欲しくなかったでしょうね
もちろん、「そんな可能性のきっかけ」は欲しくないです。結局、本村さんみたいな可能性のきっかけがなくても、本村さんが変わったように誰でも変れるよね、って言いたい。

つまり、本村さんに関して、事件に巻き込まれずに過すのほほんと平和に暮らす10年と、事件に巻き込まれた現実の10年、人間としての「生」には大きな違いがあると感じます。事件に巻き込まれずに、事件と巻き込まれたと同様の10年を過したい、ということです。

本村さんには、妻子が殺されてないお前らも真剣に考えろよ、と言われていますね。
dr.stonefly
2008/04/24 10:46
ちょっとまってね。
>事件と巻き込まれたと同様の10年を過したい、
ホンマかいな? 
自分で書いといてなんなんだけど、こんなしんどい人生いやかもしれない。
dr.stonefly
2008/04/24 10:51
本村さんが憎しみから解放されたことに、救われた思いです。罪をも包括するほどの大きなお心に成長されたことが、新たな光の誕生を見た気がいたします。
ponpino
2008/04/28 08:54
ponpinoさん、はじめまして?
ね、本村さんは明らかに変わりましたよね。ただ、やはり、まだまだ険しい気がします。完全に解放されたときの本村さんの言葉は聞いてみたい気がします。
dr.stonefly
2008/04/28 10:30
初めまして。
本村さんの「今回の死刑」に対する考えと、「死刑制度」に対する考えの一端は、森達也著『死刑』の最終章にも(ご本人の言葉が)引用されています。

殺人も死刑も戦争も、とにかく「殺すのはナシで!」と願い続けて公判を見守っておりました。
ta_nya
2008/04/29 01:10
ta_nyaさん、はじめまして。

>殺人も死刑も戦争も、とにかく「殺すのはナシで!」と願い続けて公判を見守っておりました。

本村さんは凄いな。ほんとに。
本村さんは過去の彼が作り上げてしまった、復讐の亡者と化した世間の空気と、どう向き合っていくのだろう? 
dr.stonefly
2008/04/30 13:42
はじめまして。
先日の衆院山口2区の補選で、自民党は、今回の当事者である本村さんを応援演説に引っ張り出したそうですね。近代刑法の原則を踏まえつつ、悲しみの遣り場のない、当事者に何をさせようというのでしょう。このことからも、大弁護団はけしからん、という根拠のない、感情論が、つくりあげられたプロパガンダであることがわかるような気がします。
カタカナサヨク
2008/04/30 14:01
カタカナサヨクさん、はじめまして。
え、嘘!! 本村さんが自民党の応援ですって? なんてこったい!! と思っていたのですが、「きまぐれな日々」に新しいエントリーがされてましたね。
真偽はわからないのですが、慎重に受取りたいと思います。
dr.stonefly
2008/05/01 10:53
光市母子殺人事件の判決へむけて死刑廃止論者たちの主張のお粗末さにあきれるばかりだ。

さいごには被告への社会的リンチだなどと言う愚かな人まででてくる始末。
本当は誰がリンチして殺人を犯したのか?
まったく本末転倒している。

死刑は残酷な刑だからこそ意味がある。
人の持ち物を破壊したら弁償して修復するだろう。
死刑論者たちは何も償いを要求しないと言うのか?
修復できない殺人はどうすればいいのか?
己の生命をもって償うのが妥当すぎる話だ。
命を奪うということは取り返しがつかないという当たり前のことだ。
社会や国家権力ではない、我々が生活する環境において殺人は死刑を持って望むべきということだ。
しかし、一人殺したという場合、考えられないぐらい悪意をもって残忍な殺し方をしても死刑にはならない。
よっぽどでないと無期にもならない。
歓楽街にゆくと、「俺は人を殺して10年入っていた」という人がよくいる。
そういう人の私生活をよく学ぶことだ。
パスカル
2008/06/16 09:21
死刑廃止というと冤罪問題を持ち出す愚かな人もいる。
冤罪とは事実誤認なのだが、事実誤認を問題にしないで冤罪だけをいう。
だから少年審判は闇で事実誤認が解消されないままとなっている。
冤罪をいうなら、すべての刑罰を停止しろということになる。
死刑じゃなければ冤罪でもいいということにはならない。

さらに死刑廃止論者は死刑廃止は世界の趨勢だ、これが今のハイカラ論だ!という。
他国がそうだから、日本もそうすべきだといっている。
こういう愚か者は、他国が戦争したらぜひ戦争にいって弾除けになってもらいたいものだ。
レベルが低すぎる。
パスカル
2008/06/16 09:21
パスカルさん
礼儀知らずのようだから教えてあげますが、初めてなら挨拶ぐらいしましょうね。
それと、ちゃんとエントリーを読んでからコメントするように。マナー以前の問題です。以上。
dr.stonefly
2008/06/16 16:27

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