毒多の戯れ言

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zoom RSS 「人間は自然か、不自然か」…地球危機をどう乗り越えるか!?

<<   作成日時 : 2008/01/05 13:56   >>

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 なんか昔も書いたことがあるような、ないようなタイトル。
 昨夜「地球危機」というTV番組を観ていて、地球が終末をむかえそうなことになっていると映像で知った。ほとんどは「人為」ゆえの、または「金」ゆえの「自然破壊」だったけど、今回のエントリーはその番組にも少しでていた「自然のシカ」のこと。
 番組をみる以前に、拙ブログでもコメントをいただけるLadybirdさんの「へんちょこ自然保護:アイデンティティ・クライシス」というエントリーを拝読していてまた嵌まってしまった。昨年から続いているシリーズで「野生のシカの増加とそれによる自然破壊と、自然保護」の問題である。要約ができないので、一部引用させていただこう。

>ところが山地の希少植物がシカに食べられるに及んで,空気が変ってきた.シカが増え過ぎているというのだ.シカによる被害は希少植物だけではない.シカは森林を草地に変え,さらに裸地にしてしまう.すると山の保水力は失われ,土砂崩れが起き易くなる.だから自然を保護するため,シカの数を「管理」せねばならない,というわけだ.

 引用中の「管理」というのは、シカを殺して「自然にあるべき適性な数を管理」することである。
 もっともシカそのものも野生のシカで自然そのものである。自然を抹殺して自然を管理? この矛盾に苦悩することになる。興味がある方は詳しく書かれた、Ladybirdさんのブログ「へんちょこ自然保護」に訪れて欲しい。

 さて、考えれば考えるほど悩ましい問題である。
 シカという「自然」が他の「自然」を破壊する。それが「自然」なのか? 自然のシカによりおきる希少植物という自然の消滅も土砂崩れという地形の変化も自然といえるのではないか? 人間がなんらかの手を打てば「不自然」であり、「不自然」な行為で管理した「自然」は「自然」と言えるのだろうか? いやいやそうじゃないんだ。もともとシカは何故増えた? 多々要因はあるだろうが、どこかで人間の営みに影響されて増えたのではないか? 人間の営みによって「不自然」に増えたシカを殺して「自然」をキープするのは、もともとの「自然」をキープすることで結果は「自然」なのだ。でもさ、でもさ、人間の営みってのは「自然」じゃないのか? その人間の営みが「自然」ならそれでシカが増えたことも「自然」だろ? じゃあほっといても「自然」じゃないのか? あのね、だからね、人間が「自然」だから、元の自然に戻そうとする行為も「自然」なの。え、ってことは「自然保護」をするのも自然だし、「自然保護」をしないのも自然ってことじゃないか? わけわかんねぇよ。

 もう少し考えてみる。
 じゃあ、「自然」「不自然」というときの人間はどこにいるのだ。
 人間が、完全に「自然」のなかにいて「自然」そのものであれば、「自然」ってのがなにか見えないはずだ。人間は「自然」を「自然」の外から眺めているのだ。「自然」全体を見渡して「自然」をあれこれと考える人間ってのはなんなんだろう? 「自然」という箱庭で生息しながら、ときに箱庭全体を上から眺めながら、こうあるべきが「自然」だよな、っていうときの人間が「自然」とはいえないだろう。こうあるべきが「自然」だよなってのは「人間の都合」である。
 いってみれば、「自然」についてどう考え「自然」をどうかしようとすることは「人間の都合」なのだ。
 「自然」を破壊するのも人間の都合、保護するのも人間の都合。人間が「自然」という言葉を使い、思考しはじめた時点ですでに人間の都合になっている。
 そう、「自然」を外から眺めて「自然」がどうのこの、と言えるのは「自然」という「言葉」にしちまったからだな。「自然」という言葉を獲得した時点で、つまり「自然」という概念を得た時点で「自然」の外にでちまった。
 もう人間が「言葉」をもったときから、(人間にとっての)「自然」というのはないのかもしれない。人間が「自然」と表現する「言葉」と、「自然」そのものは一致しない。矛盾なのだ。
 おお、人間とは矛盾に満ちた「自然」なのだ。
 いや「不自然」なのだ。
 どっちだ!!!


 以上、おわり。
 おいおい、終わりって何も結論が書いてないじゃないか、と言われるんだろうなぁ。
 でもなぁ、わかんないんだもの。
 結局、シカの問題はどうすんだ? なんて聞かれてもさ。
 どうしようか? 不自然な人間のワタシが「自然」について手を加えることは「不自然」だから「自然保護」にはならないなぁ。でも、いいんだよ。「自然」なんてないんだから、「人為」なんだよ。「人間の都合」なのさ。シカを殺して人間の都合に合わせればいいんじゃない。そこでまた「人間の不都合」がおきれば、また「人間の都合」に合わせて手を加えるしかないんだよ。これまでもずっとそうしてやってきたわけだし、これからも、そうするしかない。
 手を加えるも都合、加えないも都合。
 人間ってのはご都合主義なのさ。

 でもね、箱庭はいつまでも黙ってないぜ。やつは人間の都合でどうのこうのってレベルじゃないからね。


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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
にゃー。家畜は自然とはいえないきゃ。うむ。農村へ行って、「わー、自然がいっぱい」って、田んぼなんて単一植生を人間が押し付けている自然って変じゃないか、という話もあるんですが、とりあえず、漱石全集で「英文学にみる自然の観念」とかいう講演だか論評だかを読んだような…。あとで確かめてみます。
kuroneko
2008/01/05 14:37
「手つかずの自然」が幻想であるように「自然保護」も幻想でしかないのかもしれませんね。
ただ、「人間は自然を保護してやれるほどオエライ存在じゃない」という考えを頭の片隅に持っているかいないかというのは、大きな差になるんじゃないかなあ。
gegenga
2008/01/05 15:16
鹿については問題は簡単です。
一定数の人間による狩りを続けるか、狼を再導入するかです。
Chic Stone
2008/01/05 21:18
鹿も、増加限度を超えたら、自らの食料がなくなって全滅する。
人間も同じ運命にあるんだけれど、
「自分は助かるぞ」という奴がいるから
弱者を痛めつけることが絶えない。

「里山」なんてのは、多様性が調和した産物ですが、美しく手を入れること、というのは可能ではありますね。

地球(自然環境)に感謝する、という心がけがないと無理だけど
×第二迷信
2008/01/05 23:51
kuroneko兄さん、兄さんはやはり漱石の猫でしたか? 前からそうじゃないかとは思っていたのですが……。「英文学にみる自然の観念」は知りません。捜してみようかな。とりあえずタイトルから思うのは、「観念」なんですね。



gege師匠、「手つかずの自然」というのは面白いですね。「手のついた自然」ってのは「自然」か?なんてね。「人間はオエライ存在じゃない」ってのは、自然だけじゃなく多くの事にあてはまりそうです。師匠が道場で書かれていたことも併せて、「自覚」、「謙虚」、そして「超鉞」……いいですね。さすが師匠様です。
dr.stonefly
2008/01/06 09:24

Chic stoneさん、おめでとうございます。
引用先のLadybirdさんのシリーズでは、「狼」という考察もされていました。現実的なことはワタシにはわかりません。いずれにしても「人間の都合」という認識は必要そうですね。



×第二迷信さん、どうも人間は「自分は助かるぞ」と思いたい存在らしい。「自覚」も「謙虚」さもあったもんじゃない。さらに「感謝」ときたら皆目みられない。
これはやはり、なぜ自分が存在するのか、「生」とは何かという根源的な問題に向き合おうとしないからなのかな?
dr.stonefly
2008/01/06 09:25
gege師匠すみません。
「超鉞」ではなく「超越」ですね。
dr.stonefly
2008/01/06 09:33
 ご紹介ありがとうございます.本年もよろしくお願いします.シカ問題とその周辺のことについては今後も行方定めず細々と書き続けたいと思っています.いろいろご意見いただけると幸いです.
Ladybird
2008/01/06 10:04
いま漱石全集の11巻「評論 雑篇」(昭和41年発行)をみたら、「英文学にみる自然の観念」類似の評論はないや。話を作っております。
あったのは「コンラッドの描きたる自然に就て」という小文。明治42年1月30日に国民新聞に掲載されたもの。

もう一つ思いついたのは柳父章『翻訳語成立事情』(岩波新書189・黄色版)に自然という項目があること。
ここでは明治になって「自然」という言葉が新しい意味を獲得したことをめぐって、文学上の非常に興味深い論争が紹介されています。ただ、わたしの問題意識とは異なるので、読んだとき残念に思った記憶があります。柳父氏の本では、自然と文学について、巌本善治と森鴎外の論争をきっかけに自然という語の複数の意味の混在を分析しているのですが、わたしの問題意識は、外界である人間を取り囲む全体を「自然」という語で意識するようになったのはいつで、どういう具合にか、ということです。
 もともとの漢語では、自然は「じねん」と読むように「自ずから」「然る」で、人為と対立するものだったんだよね。
kuroneko
2008/01/06 14:42
Ladybirdさん、勝手に引用してすみませんでした。
どうもワタシは具体的対策よりも、その事をどう捉えるかのほうに思考が向いるようです。ただ現実の問題がどうおきているのかを知らないと、思考もできません。意見はできないかもしれませんが、興味深く拝読させて頂きます。



kuroneko兄さん、おはようございます。すみせんとお手間を取らせまして。
>外界である人間を取り囲む全体を「自然」という語で意識するようになったのはいつで、どういう具合にか、
「自然」を意識するようになった、ってのはポイントなのかな。「自然」を意識せずに「自然」を変えていたころの人間はまだ「自然」だったのかもしれませんね。
なんかの本に、
「人間は、単に自然に従属するだけの存在から、自然を加工し変革することで、自然から「自立」し、永続的に生存する力を獲得したのである。」
とありました。
「自然から自立が永続的に生存する力」なのかな。自然から自立しきれずに永続的に生存できないような気がしなくもないのですが……。
dr.stonefly
2008/01/07 08:17
 ご訪問ありがとうございます.このブログでもいろいろ考えさせられるコメントを頂き,たいへん勉強になりました.今後もシカ問題ほか自然保護について,じっくり発言して行きたいと思います.またご意見等いただければ幸いです.
Ladybird
2008/01/09 20:23
Ladybirdさん、コメントが遅れてすみません。
謝ったのは、「自然保護」を前提で提議されている記事を引用しながら、そも「自然とはなんだろう」と微妙に違うベクトルに展開してしまったためです。これはもしかしたら失礼にあたるのかもしれない、と考え謝りました。でも杞憂でしたね。
dr.stonefly
2008/01/11 13:51
 杞憂も杞憂.まったく気にされることではありません.むしろ話題を発展展開していただくことで議論の幅が広がります.楽しく論争していただいたら,私もちょっと自己満足できてハッピーです.
Ladybird
2008/01/22 12:01
Ladybirdさん、ありがとうございます。
楽しく論争はいいですね。これからもよろしくお願いします。
dr.stonefly
2008/01/23 05:35

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