毒多の戯れ言

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zoom RSS 「いま小学生・中学生の君へ」(3)……教育がたとえ変えられても!!

<<   作成日時 : 2006/11/30 00:14   >>

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前略
 また、つづきを読んでくれてありがとう。前回の手紙を読んでくれた人は、「大人の恥」なんて書いてあったので、なかにはニヤニヤ笑いながら読み始めた人もいるのでしょうか。でも、ちょっと笑っている状況ではなくなってしまいました。
 一昨日(2006.11.28)、教育基本法を変えようという案が国会の参議院審議を通過してしまったのです。政府はすでに100数時間話し合ったといってますが、前回話したように「教育基本法」は「教育の憲法」であって、そんな短い時間でかえられるほど安易な法律ではないのです。
 ほんとうに急いで決めるような問題ではなく、最悪でもあらためて選挙をおこない国民の声をきくべきだと思います。そして、「今まさに教育基本法の主役」である君たちの声もまったく反映されていない。
 大人として本当に恥ずかしく、君たちに謝らなければと感じています。実は教育基本法を変えるためにつくられた、これからの教育を話し合う場の「教育改革国民会議」では、「子どもを厳しく『飼いならす』必要がある」なんて意見がでてるんです。
 まったく良識ある大人の言葉とは思えません。「飼いならす」なんて、ほんとに「バカにするな!!」ですよね。私も大人として、こんな会議をヤメさせることが出来ずに非常に恥ずかしく申し訳ない思いをしています。
 また、教育基本法を変えるために国民の意見をきくという理由で各地で開かれた「公聴会」では、政府が入場を制限したり、国民の意見をきくという名目で開催されてきたタウンミーティングも、政府が依頼した人が多く参加していたり、お役所が決めた意見をお金を払って誰かに言わせたりと、聞くに堪えない大人の愚かさであふれてます。まだあります。安倍総理の声で集められた「教育再生委員会」の話し合いが、話し合う内容どころか場所さえ秘密にされ行われている。安倍総理のもと内緒話でしかできないような話し合いで、これからの教育の方針が決められて行くんです。

 では、こんなおバカな意見がまじめに話し合われる国民会議や、ヤラセやワイロでつくられた公聴会やタウンミーティング、内緒話でしか会議のできない再生委員会なんかで、恥ずかしく偽りの実績を重ねてまで変えたい「新・教育基本法」とはどんな法律でしょうか?

 「我が国と郷土を愛する態度をやしなう」
 「豊かな情操と道徳心を養う」
 「公共の精神に基づき、社会の発展に寄与する態度を養う」


 どこがおかしいの?と思う人もいるかもしれませんが、前の手紙(2)を読んだ人は「あれ?いやな感じ」と思ったかもしれませんね。
 戦争を反省してつくった教育基本法が「自律した個人を育てる」ものだったのに対し、新しく変えられようとしている教育基本法は「国を愛する」とか「公共の精神」など「個」よりも「公」に重点をおいた教育をしようとしてます。
 最近よく耳にする「愛国心」という言葉もまさにここのことです。「みんなで誰もが愛することのできる国にしよう」ではなくて「とにかく国を愛しなさい」という「感性の強要」がされるんですね。こんな教育されたら、好きなものも嫌いになりそうですが、みなさんはいかがですか? 
 また、日本の伝統や文化や自然は美しいのだから愛しなさい、なんてことも言われています。これにしても人それぞれの感性で、いろいろな感じ方をして、そんな感じ方を体の中からすることで本当の感動を得られると思うんですが、これが、とにかく「いいものです」とか「美しいものです」とか言われ、だから「愛しなさい」と言われるわけですね。こんな貧相な教育が行われるなんて……、なんだか、書いていても哀しくなってきました。
 もうすこしいうと愛国心の「国」とは「故郷」や「自然」をさすと言う人がいますが、法律のなかの「国」とは「国家」のことをさし、教育基本法にうたわれるここの部分だけが「故郷」や「自然」をさすはずがありません。つまり愛しなさい、と強制される相手は「国家」なんです。何かを想像させませんか。(2)を読んだ人が「あれ?いやな感じ」と思ったのはここなんですね。もしかして「過ち」を繰り返すんではないかと……。
 すこしまえに「お国のために命を投げ出せる日本人をつくりだす。〜このなかで国民教育が復活していく」と言った議員がいます。また、今の伊吹文部科学大臣は「国会で決めた法律は、国民の意思で全体の意思だ。これと違うことを特定のイズム(思想)や特定の思想的背景を持ってやることを禁止しているのがこの条項だ」なんて言ってるんです。ひとつの考え方しか教えては駄目だと言ってる訳ですね。実際にはさっきのような議員がいるわけで、その一つの考えが「日本」のために命をなげだせる国民をつくる、ということだったら……。なんだかわたしは恐ろしくて仕方がありません。

 たとえ教育基本法は変えられても、みなさんが自律した大人に成長してくれるのを祈るばかりです。
 「国家」のいうことを無防備にうなずくのではなく、自分で考え行動出来る大人になって欲しい。
 こう願っている大人はたくさんいます。そして、もちろん、あなたたちの味方です。


「いま小学生・中学生の君へ」(1)……勇気をありがとう
「いま小学生・中学生の君へ」(2)……教育基本法ってなんだろう




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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
教育基本法がバタバタと決まってしまったこの数日、本当に暗澹たる気分でTVを覗いていました。もう私たちの知っている、大好きだった日本は変えられ、捻じ曲げられ、なくなってしまうのでしょうか。子供達だって、そう簡単に改造されたりはしませんが、その思いにラベルが貼られていくのを手を拱いて見ているしか出来ないのが悔しいです。日本はどんどん短絡的で単細胞な流れに乗っているように思えます。あきらめず、こつこつと身近な人と話をしていくしか有りませんね。
アオネコ
2006/11/30 10:27
力作ありがとうございます。
この三部作を印刷させていただいて、小学生の息子に読んで聞かせようと思っています。昨日のコメントにあるBLOG BLUESさんが、おっしゃっているとおりこの基本法は、圧倒的に美しく、格調高い。今の官僚や政治家には、とても書けやしない。
これは華氏451度さんの所でも書いたんですが、「非は上より下(くだ)り、正法(正義)は下(しも)にとどまる」という言葉が、この基本法改悪にはぴったり当てはまるような気がします。(「白赤だすき小〇の旗風」後藤竜二:作より引用)
赤白だすき
2006/11/30 13:20
アオネコさん、こんにちは。
あきらめず、、、あきらめず、、、あきらめずですよね。
これで共謀罪が成立したら「このブログ」はアウトですね。
せめて、今の子どもたちが、つまらぬ企みを見抜き、自分で考えることのできる大人になってくれるといいと思い書きましたが……、この先どうなるのでしょうかね。
dr.stonefly
2006/11/30 13:24
赤白だすきさん、こんにちは。
ありがとうございます。ほんとのことを言うと(2)(3)はめちゃくちゃ苦しかったです。それなりに気をつかって書かなければなりませんものね。現実にこのブログを訪れる小中学生はほとんどいないと分かってて書く事の空しさ。実を言うと投げ出そうかと思ってました。でも、赤白だすきさんのように利用して頂ける方がみえて救われた思いです。でも、ちゃんとフォローしてあげてくださいね(笑)。
たとえ教育基本法がねじ曲げられようとも、親として子どもにしてあげなければならないこと=「自律した人間に育てること」、これは、ちゃんとやっていきたいと思ってます。
dr.stonefly
2006/11/30 13:33
dr.stoneflyさん、子供たちにわかりやすく書いてくださってありがとう!
これは大人も読むべきです。なによりも教育基本法を「戦争を容認する国民つくり」に改正しようとしている政府与党の議員たちに読ませる必要があります。
昨日、立命館大の国際平和ミュージアムに行ってきました。館長さんが、修学旅行の女子高生数人に一生懸命説明していました。外国人のカップルもいたし。戦争の愚や恐ろしさ、平和を語る人ばいる一方、国会では昨日、防衛省法案が採決され、暗澹たる気持ちです。
非戦
2006/12/01 09:09

国際平和ミュージアムでは、戦争の被害だけではなく、日本が中国や東南アジアで行った加害行為の写真なども展示しています。。そして、立命館大でも国家主義的教育をして学生を戦争に行かせたことも認めています。でも、京大の滝川教授の講義や著書が共産主義的というで処分されることに、抗議してやめた京大の法学部の先生たちを、立命館が迎え入れたそうです。
庶民は町内での常会への出席を強制され、戦争に協力せざるをえなかったのです。そうしないと配給食糧をもらえないのですから。
非戦
2006/12/01 09:42
長野上田の無言館から借りたという戦没画家たちの絵もありました。身近な愛する人や見慣れた自然を描いた絵を見ると、彼らが20代や30代そこそこで戦死や戦病死した無念さが伝わってきて、戦争責任をあやふやにして、また戦争の足音がしだした今、彼らにに申し分けない気持ちと、絶対に2度と戦争はいけないという決意で帰ってきました。
若いみなさん、京都に行ったら、是非、この国際平和ミュージアムに足を運んでみてくださいね。
非戦
2006/12/01 09:46
非戦さん、コメントと素敵な情報ありがとう。
日本はほんとうに戦争の悲惨さを忘れている気がします。
ワタシも経験したわけじゃないのですが、知ろうとしています。それがどれほど恐ろしいものか「想像」できます。
今の子どもたちにも戦争のことを知って平和を求める気持ちを持ってくれたら……、と願っています。
dr.stonefly
2006/12/01 15:27

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