毒多の戯れ言

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zoom RSS 「日の丸・君が代」と隠れキリシタン  この国を憂う(2)

<<   作成日時 : 2006/04/12 12:51   >>

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 この国は「思想統一支配」を目指し「日の丸、君が代」という「踏み絵」が用意した。昔、習った秀吉が「伴天連追放令」により「踏み絵」を用いたのとダブって見えてしまう。この春も「踏み絵」を拒否した教師がまた処分された。毎年この時期に殉職する教師は後を絶たない。島原あたりで踏み絵を拒否して、耳を切り落とされ、目玉を抉られ……と拷問される隠れキリシタンの絵を思い出し吐き気がする。正直な隠れキリシタンならぬ隠せ通せぬ教師が、国家と闘って教育現場から散ってゆく。職を絶たれ、免許を剥奪され……、子どもたちの行く末を心配して散ることのできない隠れ教師も、同志の処分を横目でみながら、己に課せられたジレンマといつまで格闘できるのだろうか?

 東京都教育委員の鳥海巌は言った「(『日の丸・君が代』に反対する教職員は)半世紀の間につくられたがん細胞のようなもの。少しでも残せばすぐ増殖する。徹底的にやる」(2004.4.9教育施策連絡会)
 がん細胞呼ばわりされ怒りを持った隠れ教師も執拗な踏み絵に炙りだされて、じわじわと徹底的にやられる、のかもしれない。
 しかし国家も本当にこれほどまでに「日の丸・君が代」や「愛国心」を強制したくて、徹底的にやっているのだろうか? 違うだろ。 秀吉がキリスト教そのものではなく、キリスト教の勢力によって天下統一が乱されることを恐れたのと同じ構図で、今の支配者も「日の丸・君が代」及び「愛国心」など道具であって本質などどうでもいいのではないか。便利な「愛国心」という観念によって反体制分子を炙り出し思想を統一したいのである。さらに「愛国心」で煽れば単純なナチの青年将校みたいなやつがうようよと湧いてでて、思想統一がやり易くなると舌を出しニヤケているのだろう。しかし現実には、まだ思考することの出来る国民が多くいるこの国では、思想統一はそれほど容易ではない。だから一番、確実な方法として教育現場を押さえようとする。教育現場を押さえればぐっと思想統一が近づいてくるわけだ。この国の戦時中の教育、北朝鮮の思想統制教育をみればいい。
 じゃ、好きなようにコントロールできる教育現場に「教育現場改革」して何をするのか? そんなことは随分むかしから各所で人目もはばからず言っているではないか。

三浦朱門(作家 教育過程審議会会長)
「平均学力なんて低い方がいい。日本が平均学力を高水準に保ったのはできもしない落ちこぼれの尻を叩いた結果だ。その結果全体の底上げは出来たが、落ちこぼれの手間ひまをかけたせいでエリートが育たなかった。だから日本はこんな体たらくなんだ。したがってこれからは、限りなく出来ない非才無才は勉強などできんままで結構。勉強などせず実直な精神だけ養ってもらいたい。落ちこぼれに金と労働力をつぎ込まず、効率よくエリートさえ育てばいい」

江崎玲於奈(ノーベル賞受賞者、教育改革国民会議座長)
小学校へ上がる前に就学時検診ってのがあるでしょ。その時に血を採るんだ。血を採れば、ヒトゲノムまで解読された時代に「その子の脳力」があるかないかは解るんだ。「生まれもって脳力のある子」教育して、「それ以外の子」は切り捨てる。教育には「遺伝」と「環境」がある。「環境」を重視する奴は共産党である。「遺伝」を重視するのは「優性学」思想の持ち主である。

毛利 衛(宇宙飛行士:毛利日本化学未来館館長)
昨年、ヒトゲノム、私たちの体をつくっている遺伝子情報が全て読み取られた。それは一人一人違う。一人一人の差は、残念ながら持って生まれた遺伝子の組み合わせの差である。ある環境においては、ある遺伝子の組み合わせを持った人が伸びるということで、教育は、機会均等にチャンスを与えるが、同じチャンスを与えても出てくるものは違ってくる。そこをどう埋めていくのかが習熟度別学習であり、もっと伸びる子を伸ばす、それから、今のままではついていけない子をどう救うかということが重要だと思う。

西村真悟(元衆議院議員 民主党(大阪17区選出)弁護士法違反で逮捕) 
「お国のために命を投げ出しても構わない日本人を生み出す。お国のために命をささげた人があって、今ここに祖国があるということを子どもたちに教える。これに尽きる」
「お国のために命を投げだすことをいとわない機構、つまり国民の軍隊が明確に意識されなければならない。この中で国民教育が復活していく」

 逮捕されるようなお馬鹿な議員である西村某は、人前で声にだして言ってしまったが、国家の目指すところはまさにここなのだ。ヒトゲノムで選抜されたエリート(1%)以外の子ども(99%)は、支配者に対し実直な精神だけ育てる。こうして学校では国家が右を向けば右を向く「実直な駒」が生産されることになる。もちろん平行して憲法9条も変えて準備することになる。「実直な駒」はお国(支配者の利権)のために命を投げ出し、世界中に派遣されるわけだ。
 この国の子どもはこれからどうなるというのだ。恥知らずで、ずるいオイラは考える。「ちゃんと思考できる教師」は隠れたままでも教育現場に残って欲しいと。プライドを踏みにじられ唾を吐きかけられても耐えてほしい。自分に嘘をついてでも耐えてほしい。ずるいのか? 卑怯か? しかしだ、こんなつまらない土俵に登ることはないだろ。「君が代」を強制的に歌わされたら、小田嶋某の教えに従い最後に小声で「てかっ」と歌い自嘲しよう。そんなことで教師の評価が下ることはない、はずだ、多分……。
 権力と闘うのは教師以外の人間に任せればいい。まともな教師が教育現場にいなくなってどうする。直接の被害者は子どもたちなのだ。隠れキリシタンで結構ではないか。所詮、支配者でさえ本質はどうでもいいと思っている実の無い踏み絵なのだ。そんな偶像につまずいて、現場を去っていいのか? 涙を飲んで笑い飛ばせばいいではないか。そして権力の目にひっかからぬよう巧みに子どもたちに真実を伝えて欲しいと願う。
 とは言ってはみたものの、なんか嘘っぽいな、どうしよう……おいらが教師なら、きっと隠れ通せない。……書きながら苦悩。 

機会不平等 斎藤貴男著
機会不平等 (文春文庫)

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは、早速おじゃましました。
がんばってますね、すばらしいと思います。

わたしも斎藤貴男のこの本を読みました。まったくおそろしいことですよね。以前わたしは自分のブログに、西村真悟元議員の悪口を書きました。よかったら、読んでみてください。

これかも応援しています!
そして、わたしも毒づいていきます!
影丸(フォーラム自由幻想)
2006/04/13 15:47
たびたびすみません。
さきほど西村真悟元議員の記事を読んでみてくださいと申しましたが、不親切にもどこに書いてあるのかを述べませんでした。失礼いたしました。わたしのブログの2005年11月29日の記事です。

お時間があれば、ぜひご覧ください。
影丸(フォーラム自由幻想)
2006/04/13 15:54
影丸さん
コメントありがとうございます。
斎藤貴男氏にはちょっと前なのですが、講演を依頼したことがあって、そのときのメモが残ってますので、近々upしたいと思います。
またコメントいただけると嬉しいです。
早速西村の記事に伺いたいたいと思います。
dr.stonefly
2006/04/13 21:45
「衛」です
毛利さんは「守」ではなく
2006/05/26 01:03
ご指摘ありがとうございます。
訂正いたしました。
dr.stonefly
2006/05/26 07:48

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